アントニオ猪木さんのご冥福をお祈りします。
格闘技、プロレスファンだった私は大きな衝撃を受けました。
私は小学生の頃、祖母の家に置いてあった「プロレススーパースター列伝」という漫画本で猪木さんを知りました。
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猪木さんはタイガージェットシンに路上で襲われたり、ハルクホーガンのアックスボンバーを食らったり。。
子どもながら衝撃の連続でしたね。
驚異的キャラクタのプロレスラーたちを解説する姿に「へえ~」連発し
ジャイアント馬場とタッグを組んだ「BI砲」のエピソードなどを見て、その勇姿に子どもながら憧れたものです。
また、「プロレスこそ最強」と格闘技路線を打ち出し、異種格闘技戦を繰り広げたのでした。
総合格闘技のない当時、プロレスとボクシングが戦うとどうなるかという実験的意義もあったのでした。
アリのボクシングに付き合わず、ひたすら地面に寝転がり、アリの足を破壊しようとキックする「アリキック」で猪木選手はアリを翻弄したのでした。
※1976年(昭和51年)6月26日に行われた猪木対アリの世紀の一戦
「格闘技世界一決定戦」
総合の概念がないため、見た目にはこの地味な「寝っ転がってパンチを避けるVS寝技や組技を避けるため立ち続ける」といった状態は酷評の嵐となったのです。
ですが、言わずもがな。
これこそ現代の、総合格闘技の基礎をなす概念となっていくのです。
私が格闘技をやっていた時も、この状態を「猪木アリ状態」という言葉で説明されていました。
「格闘技において、相手に組み付くよりも、先に殴ってしまえる打撃の方が勝つに決まっている。」
異種格闘技黎明期以前は、依然としてこのような論調が主でした。
ですが、全て打撃を封じ、寝技に引き込んで相手を制圧し、打ち勝ってしまう「ブラジリアン柔術」が世にお披露目され
総合格闘技は花開くのです・・・・
そうなんです。
このような事情で、プロレスをリアルファイト路線に引き込んだアントニオ猪木さんの功績は非常に大きいのです。
ただ、純粋なプロレスファンからは、「何が最強なのか」という格闘技的側面にこだわりすぎる評価軸を生み出してしまい
「プロレスって、ショーなんでしょ」という見方のファンが増えてしまい、長らく格闘技人気の裏でプロレス人気が低迷する原因を作り出したと語る方もいらっしゃいます。
色んな考察があって深いなあ。といちプロレスファンとしては思います。
ちょっと、格闘技熱が出てしまいましたが、そんな感じでとにかくスケールの大きな方だったようです。
私が通っていたジムのプロ指導者の方も、本気で畏れてらっしゃいました。
プロレス、格闘技界に燦然と輝く伝説であり、後世に語り継がれることでしょう。
心よりご冥福をお祈りいたします。