こんばんは皆様
昨日は更新できませんでした💦
本日は、久々に私の書いている怪談を一つ投稿します。
それではどうぞ
【防犯カメラ】
C子さんの両親は防犯意識が強く、リビングルームに防犯カメラを設置していた。
C子さんがまだ幼児の頃に設置したので、C子さんも防犯カメラのある生活に対して抵抗はなかった。
彼女の家は玄関を入ると、リビングルームを経由する間取りになっている。
つまり、個々の部屋へ行くには、まず、リビングルームを経由しなければならない。
それもあって、リビングのみカメラを設置していた。
他の部屋はプライバシーの関係から設置しなかった。
両親は外出時や、C子さんが留守番の時も時々防犯カメラの映像を確認していた。
スマホを使って、インターネットを経由し映像が確認できるのだ。
C子さんが中学3年生になったときの事だった。
両親が出かけて、C子さんは受験勉強のために留守番をしていた。
一人自室で机に向かって勉強をするC子さん。
しばらくして、疲れてベッドに横になっていた。
母親から着信がある。
「もしもし?」
母は怪訝な様子で言った。
「C子ちゃん?お友達来てるの?」
「来てないけど」
母は、震える声で言った。
「じゃあ、リビングにいる黒い恰好した人はだれ?」
C子さんは腹の底から出そうになった悲鳴を飲み込んだ。
何者かが侵入したのだろう。
母は、狼狽した声で、警察を呼ぶから絶対自室から出るな。
と言った。
ただ、剣道部だったC子さんは、無謀にも部屋にあった剣道形用の木刀を持つと、リビングにそろそろと近づいていった。
リビングの扉付近で耳を澄ませるが、何も聞こえない。
意を決して、扉を開け、C子さんは上段に振りかぶって部屋へ入った。
だが、リビングには何もいなかった。
その後、警察が来て、帰宅した母と防犯カメラの映像を見た。
確かに、それはいた。
黒色の上下を着て、背がひょろっと高く、やせた男だった。
だが、その顔も真っ黒で、男の周囲には、カメラの不調なのか黒いもやがかかったようになっていた。
男はカメラの画角外から現れ、たんすなどを触って眺めて、また画角外へ消えていった。
警察が、家の扉や、窓、男が触ったたんすを入念に調べたが指紋の類は出てこなかったという。
C子さん一家は気味悪くなって、近所の神社へ行き、お祓いを受けた。
その効果かは分からないが、以降「黒い人影」が現れることはなかったそうだ。
【おわり】
はい。いかがでしたか?
楽しんで頂けましたか。
この手の怪談を下記サイトで投稿してますので、もしお気に召したら他にも多数ありますので(10月25日現在31話くらい)
アクセスして楽しんで頂ければ幸いです。
それでは(⌒∇⌒)