こんにちは。
私、漫画の他にnote等に小説を投稿しています。
作品数も増えてきたので、このブログにも気まぐれに投稿していきます。
元々は小説用にとペンネームと投稿先を変えて投稿していましたが…
結局、小説用投稿サイトにも色白おやじ日記を上げたり(アルファポリス)、間違えて小説用ペンネームサイトにブログのホラー漫画上げたり(pixiv)してしまって…区別する意味がなくなってしまいました(笑)
ですので、いろいろな方に見て頂きたくブログにも上げます
もし、ご興味あればどうぞ(笑)
短い小説です
基本的に漫画と同じような作風だとおもいます。
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国家が資金援助し、あるロボット開発会社にロボットを作らせた。
それは「人間らしさ」を備えたロボットである。
従来のロボットは、常に冷静で、何を言われようが挑発されようが淡々とした口調でいつも最適解を提示する。
人々はその素晴らしさに初めは驚嘆したものの、次第にうんざりとしてきた。
つまらないのだ。
多少は冗談を言ったり、怒ったり、人間らしい反応が欲しい。
人々はロボットの冷徹な合理性に飽きていた。
その結果、国に依頼されたロボット開発会社は「人間らしさを備えたAIロボット」を開発した。
優秀で、時に人間味があり、その感情の機微に人々は驚いた。
もはや人間と変わらない。
嫌味な奴、楽しい奴、おしゃべりな奴、様々なロボットが登場し、人々はこぞって手に入れた。
仕事も優秀でぬかりない。
問題なく、冷徹な従来のロボットと入れ替わるだろう…そう思われていたが…
段々と「慣れ」がロボットの間に出始めた。
ロボットとは言え、消化器官は人間を真似ており、飲食ができる。
ロボットたちは、仕事を終えると繁華街に繰り出し、大酒を飲んだ。
そして時折喧嘩を始めて、壊れたりした。
路上で寝転んだり、吐き戻す奴もいる。
さらに、仕事にも「慣れ」が出始め、何かにつけて仕事をサボるようになった。
お国の肝いりで開発したロボットが、吞兵衛の怠け者では話にならない。
技術開発省の担当者は怒り心頭で、ロボット開発会社へ乗り込んだ。
「おい、ロボットたちはいったい何を考えている。喧嘩をしたり、つまらない事でサボったり、いざこざを起こしたり…国の税金を多額に投入しているのだぞ。何とかしろ、これでは技術大国である我が国が笑われてしまう」
開発担当者は肩をすくめる。
「いえ、成功していますよ。あのロボットの仕様です」
「なんだと、血税を何だと思っている。だれがサボってもめ事を起こすロボットを作れと言った。あれでは人間となんら変わらんではないか」
開発担当者は、怒りの国家役人を鼻で笑い、言い放った。
「そりゃあ『人間らしさ』なんて注文を付けるからですよ…。実直正確に働くロボットに、『人間らしさ』なんて最も不要なんですから…」
【終わり】
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夜は漫画の続き投稿します。
それでは(⌒∇⌒)